光学式モーションキャプチャ「Prometheus」の体験デモ会へ参加してみた!

運動解析やエンタメなど、多種多様な場面や業界で幅広い活躍を見せるモーションキャプチャ技術ですが、ネックとなるのはその”コスト”や”スペース”。

そんな中今回紹介するのは、上海のメーカーであるCHINGMUが開発した『Prometheus』。エントリーモデルの光学式モーションキャプチャシステムとなっています。

これまでコストやスペースを理由に諦めていた方々が手軽にモーションキャプチャを導入することができるのです。

今回、なんと本製品を取り扱っている株式会社Too様から『Prometheus』の体験デモ会に招待いただき、様々なお話を聞くことができたので、ご紹介したいと思います!

目次

Prometheus

低価格・コンパクトな設置面積

これまでの光学式モーションキャプチャ設備は、「広いスタジオを借り、たくさんのカメラを設置、高性能なPCも用意」という導入コストと「スタジオ代や機材のメンテナンス」などの維持費がかさむという問題点がありました。

しかしこの『Prometheus』は、高精度で非常に高い費用対効果が期待できます。

さらに設置面積もコンパクトで、屋内であれば場所を選びません。最低3m×3mの広さがあれば、収録出来てしまうのです。最大は5m×5m。さらに拡張したい場合も、カメラの台数を増やす事によって可能です。

体験デモ会に参加し、そのコンパクトな機材を目にしたゲーム製作関係者も

「出張でも持っていけるくらいのサイズ感なので良いですね!」と好評価。

評価にもあるように、出先でも収録可能な点は大きなメリットです。昨今では、CGアニメ映画「数分間のエールを」など、制作過程において自宅でモーションキャプチャを行い、そのデータをもとに制作している例も多く増えています。『Prometheus』があればどこでも手軽にキャプチャーを行うことができ、またその精度の高さから工数の削減とクオリティの向上にも貢献してくれることでしょう。

拡張性

また、『Prometheus』は他の機材と一緒に使用することができます。

当日は、他社製品のグローブを接続することで、指もきれいにキャプチャできるようになり、より可愛らしくキャラクターが動いている様子が見られました!

さらに同梱されているフェイシャルヘルメットを着用することで、生配信用などにフェイシャルトラッキング(リアルタイムで顔の動きを読み取り、キャラの顔の動きに反映すること)も可能です。

体験デモ会

▲Prometheusのモーションキャプチャカメラ『X1』

一般的なモーションキャプチャのハードウェアと同様に、三脚に設置されたカメラをLANケーブルで接続し、給電するとともにネットワークケーブルとしてLANポートを介し、PCに接続します。

当日は、キャリブレーション(収録の下準備)から見せていただきました。

まず『キャリブレーション棒』でキャリブレーションを行った後、付属される『キャリブレーションボード』を用いてCG空間上の座標軸を設定。

これでキャリブレーションは完了となります。余計な手間や時間はほとんどかからず、すぐに収録可能です。

▲真ん中に置かれたボードが『キャリブレーションボード』

収録されたキャプチャの精度は非常に高く、足の滑りやノイズと感じるキャプチャエラーはほとんどありませんでした。カメラの台数はわずか8台にも関わらず、この結果は驚きです。実演を一目見た瞬間、その一台一台のカメラの精度の高さと手軽さに、モーションキャプチャの新しいソリューションの誕生を確信する事になるでしょう。

より詳しく知りたいと思った方は、Too公認VTuber「出水虎々」さんの動画では

Prometheusの設置、キャリブレーションから収録まで一通り行われています。

ちなみにこの動画で出水虎々さんは、驚きのブレイクダンスを披露しています。手足を激しく動かすと、関節が折れてしまったり、マーカー同士が入れ替わってしまうエラーが起こりうるダンスですが、しっかりとキャプチャ出来ていますね。その場で組んだばかりにもかかわらず、その精度の高さには驚きです!

VT LIVE

手軽で安定した配信ソフト

体験デモ会でPrometheusに加えて驚いたのは、『VT LIVE』というソフトです。

目の前ですぐにアクターの動きに同期され、配信可能に。その手軽さに驚きました。VT LIVEは、誰でも操作できるように機能をシンプルにまとめられていたり、背景アセットが内蔵されているのが特徴です。このソフトさえあれば、簡単にバーチャル配信が始められるでしょう。

先ほど紹介した出水虎々さんはVT LIVEを用いて配信されており、これまでの多くの配信実績から安定感は保証済みですね。

VT LIVE導入実績

『VT LIVE』は、Unityというゲームエンジンを基に誰でも手軽に配信できるソフトとして、開発されました。

Unityのノウハウがないユーザーに多く利用されているVT LIVE。

「人物とVTuber合成したPR映像を作成したい!」「ビジネスで使用する資料のグレードを上げたい!」等といった主な動機があり、「これまでの一般的なソフトだと学習ハードルが高く、中々手を出しづらかった」というユーザーによく利用されているようです。

必要なものは、オリジナルのCGモデルです。ですが今の時代、UnityのAssetStoreやVRoid StudioでCGアバターを簡単に用意できます。VT LIVEを用いて簡単にCGモデルを動かすことが出来ますね。

Prometheusとの相性も抜群

VT LIVEは、撮影した動きを手軽にVTuberとして実用化できます。手軽にモーションキャプチャができるPrometheusと、本製品に同梱されているVT LIVEとのコンビネーションは抜群です。

例えば、会社の会議室でPrometheusを組み立て、撮影し、VT LIVEを用いてVTuberとしてコンテンツを作る。ここまでのフローが手軽にできてしまいます。

フェイシャルについても、キーアサイン(キーの操作で表情を変化させる)やフェイシャルトラッキングを用いて操作可能です。

どこでもモーションキャプチャ収録ができる『Prometheus』と誰でもVTuber活動ができる『VT LIVE』の組み合わせは、今後様々な企業のPR活動等に活躍していくことでしょう!

株式会社Tooのサポート・『Prometheus』商品詳細

Prometheusは、株式会社Tooから【シングルアクターパッケージ】と【エントリーモデルパッケージ】の2種類のセットで販売されています。また導入のためのトレーニングの実施や購入後のサポートも一年あり、購入後のお悩みにも対応してくれます。

【シングルアクターパッケージ】

モーションキャプチャカメラ【X1】8台
取り付けブラケット8個
キャリブレーション棒1個
フレキシブル キャリブレーションボード1個
モーションキャプチャースーツ1着
マーカーポイント60個
フェイシャルヘルメット【Look Me】1個
モーションキャプチャーグローブ【Feeler 7】1個
Avatar Lite 年間サブスクリプション1年
保証期間1年

【エントリーモデルパッケージ】には上記に加えて、以下の物が同梱されます。

予備用カメラ モーションキャプチャーカメラ【X1】1台
予備用スーツ モーションキャプチャースーツ1着
サーバー用Workstation デスクトップクリエイター向けPC1台
ネットワークカード/LAN アダプター LANアダプター1個
POEスイッチングハブ 10ポートギガビットスマートスイッチ(8 PoE+ポート搭載)1個
LANケーブル Cat6 LANケーブル1式
三脚 三脚+取り付けブラケット1式
配信用ソフトウェア VT LIVE(永久ライセンス)1本

これからの『モーションキャプチャ』について

これまで数多くのCGソフトやハードウェアを取り扱ってきたToo様に、これからの「モーションキャプチャ」について伺ってみました。

株式会社Too クリエイティブアカウント部 マネージャー様

「 2年前にSONY様から発売されたモバイルモーションキャプチャの登場は衝撃でしたね。おかげで『モーションキャプチャ』という存在を多くの方に認知していただけました。

今後、業種問わずさまざまな人にもっと知っていただき、『モーションキャプチャ』のニーズが高まってくれれば嬉しいです!」

今やゲームや映画、VTuberを通じて、モーションキャプチャは当たり前の存在として認知されています。また様々な新しいアイテムの登場により、一般の方々にも広まりつつあります。そこでこの『Prometheus』はキャプチャの手軽さと卓越した精度を武器に、より多くの方に浸透していく物となるでしょう。

最後に

この度、光栄なことに体験デモ会にお招きいただき、目の前で見ることができた『Prometheus』。最小限のスペースさえあればどこでも収録する事ができるので、様々な場面で活躍が期待できる商品だと感じました。

『VT LIVE』というソフトも同梱され、これまで収録スペースやコストがネックとなり『VTuber』に手を出せなかった方々がどんどん参入し、黎明期のVTuberのように様々なアイディアが沸き起こり業界がさらに盛り上がっていくと予想されます。

『Prometheus』は2024年2月より株式会社Too様で取り扱い始めたばかりであり、これから活躍していく商品です。「モーションキャプチャをビジネスに取り入れていきたいものの、”コスト”や”スペース”がネックでこれまで迷っていた」という皆さま、是非一度、体験デモ会に参加されてみてはいかがでしょうか。


【Too公式HP】
https://www.too.com/dc/

【Too公式HP内の「Prometheus」製品ページ】
https://www.too.com/dc/products/prometheus/

【Too公式HP内の「VT LIVE」製品ページ】
https://www.too.com/product/vtuber/vt-live.html

【虎々ちゃんねる】
https://www.youtube.com/@cocochtoo

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