特集 01:Vtuberの一人ひとりに全力で向きあう LiveCartoon Studioにフォーカス!

東京都内のモーションキャプチャスタジオの魅力に迫る「東京モーションキャプチャースタジオ特集」

今回はLiveCartoon Studioさんに訪問して、なんとVtuber 猫田リルカさん
ワンマンライブのリハーサルを見学させていただきました!
スタジオ代表を務め、ご自身でも収録や映像制作を手掛けていらっしゃる
辻昇平(cort)さんに、直撃取材します!

Information

LiveCartoon Studio
スタジオ情報|https://mocapdb.com/studio/std1512/

東京都 中央区 銀座 7-13-6 サガミビル 2F

目次

Vtuberの魅力を300%ひきだすための設備

コントロールルームとは別室にあるキャプチャーエリアに入ると、まず目を引くのが
大小さまざまな4枚のモニター。
コンパクトなスタジオに工夫を凝らしたガジェットがぎっしりと詰まっています。
ライブカートゥーン代表のcortさんがスタジオのこだわりを熱く語ってくださいました。

アクターさんの正面には3枚のモニターがあり、それぞれ返しモニター、
音楽の波形表示用モニター、Youtubeのコメント欄表示用モニター、
と使い分けられています。
さらに、アクターさんの背後にも返しモニターを設置することで、後ろ姿を見せる
シーンもバッチリ決めることができるのです。
このようにVtuberさんにとって痒い所に手が届く工夫の数々は、
まさにバーチャルライブとともに駆け抜けてきたLiveCartoonさんならではですね!

スタジオは動きが少ないトークなら最大6人、ダンスなら3人の収録実績があり、
ゲストを招いたりユニットで出演したりするライブ配信にも対応できます。

さらに、スタジオにはマーカーを付けたヘルメットとピコピコハンマー、
プラスチックの剣におもちゃの弓矢などなど…Vtuberが大好きな方ならピンとくる、
数々のバラエティ企画でおなじみの小道具も揃っていました。

極めつけに、特製のバーチャルカメラ!
残念ながら詳細は企業秘密ですが、Vtuberさんのパフォーマンスを
最大限に発揮することを第一に考えて設計されており、
最高の瞬間を逃さない秘密道具でした。

阿吽の呼吸!スタッフ一丸となって作り上げるライブ

これまでにLiveCartoonさんを訪れたVtuberさんたちがプレゼントしてくれた
可愛いグッズが並べられた、アットホームなコントロールルームの空気が
キューが発せられるとともにキリッと引き締まります

Vtuberの現場はまさにセンスと反射神経、そしてチームワークの結晶でした。
cort氏と共に少数精鋭のスタッフたちがコンソールを操作しながら、リアルタイムで
エラーの対応や色味のチェックを行います。

ライブをより良くするために、スタッフのみなさんが互いのアイディアを尊重しながら
忌憚なく意見を交わしている姿から、Vtuberさんへの愛が伝わってきました。

cortさんと一問一答!

どのような経緯でスタジオを設立されたかお聞かせいただけますか?

きっかけはキズナアイプロジェクトです。
キズナアイの動画を作るシステムはありましたが、当初は貸しスタジオで
収録していたため、拠点を作ろうということでLiveCartoonを設立しました。

Vtuberによるライブ配信のノウハウは、専門家を招いたり技術書を読んだりして学んだ
ものなんですか?

いいえ、Vtuberのライブ配信のノウハウは一から手探りで確立したものです。
初めて3Dライブ配信に挑戦するというVtuberさんもたくさん訪れるので、
ライバーさんがやりたいことをやれるように、今でも日々研究と工夫を続けています。

現場を見学させていただいたとき、スタッフの皆さんのチームワークや
スイッチングの手腕、その場で見せ方や色味を工夫するセンスが素晴らしかったです。
LiveCartoonのスタッフさんは、映像業界や劇場などで経験を積んだ方が多いのですか?

いいえ、ライブ配信については全くの未経験で入社して、一から学んだ人ばかりです。
何かしらの動画作品の制作経験がある人、
動画配信の経験がある人を積極的に募集しています。

特に印象深かったお仕事のエピソードを教えてください。

スタジオを設立してからのお仕事はどれも思い入れがあるものばかりなので、
選ぶのが難しいです。

これはスタジオ設立前の話なのですが、キズナアイがBS日テレの特番に出演した時に
技術支援のために同行したのですが、彼女は自分の冠番組と合わせて
一日に三つの番組をかけ持ちすることになり、
朝から晩までスケジュールが入っていました。

本当に大変だった一方で、とても達成感のある仕事でした。

スタジオの設備で、これから導入していきたいものはありますか?

フィンガーグローブでもっと精度が高いものが欲しいです。
現在のフィンガーグローブには、同時使用する人数に制限があったり
親指の角度が正しく撮れないといった弱点があるので、
もっと進歩したグローブがあれば、Vtuberさんのジェスチャーなどを
ライブ配信できれいに収録することで表現の可能性を広げられると考えています。

スタジオにはたくさんの小道具がありましたが、最近アップロードされた
動画を見ながら必要になりそうなものを作られているのですか?

いいえ、流行を追いかけるのではなく、普段から
「こんなものがあったら面白いかもしれない」と配信時の絵面を想像して、
思いついたアイデアを業務の合間に試しています。
Vtuberさんの安全を守れるか、ちゃんと小道具の動きをキャプチャーできるかを
確認するために、身をもって試しています。

クライアント、スタッフともに、これからどんな人たちと一緒に
仕事をしてみたいですか?

私が持っていないアイデアを持っていて、積極的に提案してくれる人です。
若い感性を存分に発揮してほしいです。

最後に、モーションキャプチャーのここが好き!というポイントを教えてください!

撮ったその場でデータになることですね!
地道なアニメーション制作の過程を短縮するぶん、その後の工夫に時間をかけることが
できるのがモーションキャプチャーの魅力だと感じています。
人の動きがデータになるということにも可能性を感じていまして、それが新しい
表現の手段になりますし、最近ならAIの教師にしたりすることも面白そうです。

cortさんのこぼれ話

じつはVtuberの配信を気軽に行えるキャプチャースタジオがあるのは
日本くらいのもので、海外のVtuberさんも利用してくれています。
ネットで調べたのではなく、友達から評判を聞いて訪ねてきてくれます。
その行動力に感心して、こちらも頑張らなければ、という気持ちになります。

それから、他のスタジオで利用を断られたインディーズゲームの制作者の方が
LiveCartoonで収録を行ったこともあります。
これからはインディーズゲーム分野にもモーションキャプチャーの門戸を開きたいですね。

猫田 リルカさん Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/@nekotariruka/featured

猫田 リルカさんワンマンライブ
『猫田リルカの損金補填計画(仮)猫の手も借りたい…てこと!?』
2024年3月23日 OPEN 18:00 START 19:00
https://www.zan-live.com/ja/live/detail/10401

LiveCartoon Studio
https://www.livecartoon.net/

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